医学部再受験生にとって志望校選びは行きたい医学部ではなく、入れる医学部に合格することです。これは、医学部の中には年齢に寛容である大学と、寛容ではない大学に分かれるからです。本当は行きたい医学部でも年齢に寛容ではない場合、いくら学科試験で学力があっても面接で低い評価を受けて不合格になることも考えられます。実際にそういう事例も過去に何度かニュースで話題になったほどです。したがって、医学部合格を実現するためには合格の可能性が高い年齢に寛容な大学を受験するのが医学部再受験生にとっての鉄則となっています。しかし、医学部はいつまでも年齢に寛容であることは限りません。医学部の学部長や大学の理事長が交代すれば受験の方針も変わったりします。そこで、年齢の若い現役生や1浪生への確保に方向転換されれば、翌年度の医学部入試から突然年齢に厳しくなることもあります。昔は、面接試験がない医学部も沢山ありましたが、今は東京大学と九州大学くらいです。面接試験を点数化したり、年齢別合格者の割合を非公表にしたりと時代は医学部再受験生には厳しい方向に向かっています。したがって、医学部再受験生に重要なのは、1年でも早く医学部合格を実現することです。いつまでもこの状態が続くとは限らないので、寛容な方針を出しているうちに合格を実現してください。現在の医学部再受験生にとって魅力的なのは新設医学部が2校できたことです。東北医科薬科大学と国際医療福祉大学につい最近医学部医学科が誕生しました。新設したばかりのうちは、年齢に関係なく優秀な受験生を確保したい傾向があります。これは、医師国家試験での合格率を高くしたいからです。毎年、医師国家試験の合格率は大学別に公に発表されます。ここで合格率の高い医学部は世間から注目されるので自分の大学をアピールする絶好の機会となっているのです。実際に医師国家試験の合格率を上げるために合格できそうにない生徒は進級させない医学部もあるくらいですから。したがって、医学部再受験生は今のうちなら新設医学部も狙い目と言って良いでしょう。